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タイトル: | システム思考に基づく技術の実装 |
概要: | 日本は、環境負荷のコントロールやエネルギーシステムの改革、少子高齢化への対策など、数多くの社会課題を抱えている。これらの課題はいずれ世界中の多くの国が直面するであろう課題であり、日本はまさに課題先進国とされている。既に人口が減り始めている中、日本が今取り組もうとしている社会課題の解決と研究開発、豊かさの増強は、世界に先駆けた挑戦であり、その解決方法は世界中に発信することができる大きな成果となる。社会の課題解決には、技術開発だけではなく、それを実際に利用する社会システムの状態にまで目を向けた戦略が必要である。地方自治体や公共団体といった公の組織の巻き込み、住民とのコミュニケーションも必須である。今後、大学をはじめ研究者が行うべき活動は、学際的(interdisciplinary)であるだけでなく、超学際的(transdisciplinary)であることが求められている。本講演では、東京大学総長室総括プロジェクト機構に設置された「プラチナ社会」総括寄付講座が取り組む、環境・エネルギー、健康医療に関する産学公連携の研究活動を例に、今後の大学、および研究者が担うべき役割を議論する。 |
講演者略歴: | 2009年3月東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻にて博士課程修了、 博士(工学)。同年4月より同専攻助教。2012年4月より東京大学総括プロジェ クト機構「プラチナ社会」総括寄付講座にて特任講師、2015年10月より同講座特 任准教授。専門は、プロセスシステム工学、ライフサイクル工学、知識の構造化。 その間、2011年7月~9月にスイス連邦工科大学・チューリッヒ校にてアカデミッ クゲスト、2012年7月から同大学工学系研究科化学システム工学専攻 特任講師を 兼担、2013年5月~2016年9月に九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国 際研究所 (I2CNER)・訪問研究者、2013年6月より千葉大学 環境健康フィールド 科学センター・客員准教授、2014年~2015年に科学技術振興機構 研究開発戦略 センター・特任フェローを兼任、日本LCA(ライフサイクルアセスメント)学会 学会賞(論文賞)(2011年)、化学工学会賞 研究奨励賞(2016年)を受賞して いる。 |
講演記録: |